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2024.04.13

作編曲家、山川恵津子の名曲から厳選した作品集『編曲の美学 山川恵津子の仕事』など3作品をタワーレコード限定発売

- コンピレーションアルバム『編曲の美学 山川恵津子の仕事』が2024年5月29日(水)にリリースされる。

86年に小泉今日子“100%男女交際”で日本レコード大賞編曲賞を女性で初めて受賞し、おニャン子クラブや渡辺満里奈らの1,000曲以上を作編曲した山川恵津子。シティポップの先駆者であり現役の第一人者、J-POPやアイドル音楽におけるサウンド至上主義の新しい時代を開拓した才能だ。

『編曲の美学 山川恵津子の仕事』は、山川が80年以降に手がけ、様々なアーティストやアイドルに提供した名曲の数々から、時代とレコード会社の枠を超えて厳選・収録した初の作品集。タワーレコードによる企画で、JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントとポニーキャニオンの協力によって2作品が同時にリリースされる。



JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント盤は、テレビ東京のアニメ「ぼのぼの」の主題歌だった須賀響子“近道したい”、鳴海寛とのユニット・東北新幹線のアルバム曲“UP AND DOWN”、フジテレビのドラマ「抱きしめたい!」の挿入歌に使用された羽根田征子“ENCORE”、テレビ東京「ピングー」のテーマソングだったM-Rie“SEEDS of HAPPINESS -しあわせのたね-”、アニメ「Dr.スランプ アラレちゃん」の則巻アラレ役の声優としても有名な小山茉美“ディスタンスの真夏”を収録。さらにNight Tempoによるリミックス“ディスタンスの真夏 Night Tempo Remix”、シティポップの名曲としても再評価される岡本舞子“ファッシネイション”、日本テレビ系アニメ「魔法のアイドル パステルユーミ」のエンディングテーマに使用された曲で主人公の声優も務めた志賀真理子の“フリージアの少年”、BIS出身のソロアイドル・寺嶋由芙“みんな迷子”、日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞した立花理佐“キミはどんとくらい”、フジテレビ主催・運営のアイドル養成講座〈乙女塾〉からデビューしたQlair“リボンのないプレゼント”、伊藤蘭への提供曲を山川恵津子名義でセルフカバーしたニューレコーディング“なみだは媚薬”など、本作でしか聴けない曲や稀少な初CD化音源も収録している。

ポニーキャニオン盤は、おニャン子クラブ“アンブレラ・エンジェル”“避暑地の森の天使たち”、渡辺満里奈“ホワイトラビットからのメッセージ”“100年分のGLORY”、新田恵利 with おニャン子クラブ“ロマンスは偶然のしわざ”、新田恵利“メビウスの二人”などおニャン子クラブとその出身アーティストによる名曲、〈乙女塾〉出身のCoCo“シャボンのため息”、三浦理恵子“約束のポニーテール”“天使のいる渚”などCoCoとメンバーのソロによる名曲、山川マジックが際立ったストリングスも美しい松本典子“Kissが届かない”、松本隆と筒美京平の黄金コンビによる真璃子“恋、みーつけた(album version)”、フジテレビ系のバラエティ番組「おそく起きた朝は…」の出演者である森尾由美・磯野貴理子・松居直美による音楽ユニット・森の磯松“Happy Line”、スマートフォン向けゲーム「アークナイツ」のイメージ曲に使用されたタイナカ彩智“秋緒 -Autumn Moods-”、矢野顕子作曲のアグネス・チャン“ひとつだけ”、鳴海と参加した谷山浩子“てんぷら☆さんらいず(シングル・ヴァージョン)”、山川恵津子名義のニューレコーディングのセルフカバー“Do Yah!”“UTOPIA”など、こちらもエクスクルーシブな曲やレア音源を収録している。

©2024 JOKER
さらに7インチシングル『ピングー ラップ/SEEDS of HAPPINESS -しあわせのたね-』も、タワーレコードによる企画とソニー・ミュージックレーベルズの協力によって6月19日(水)にリリースされる。

『ピングー ラップ/SEEDS of HAPPINESS -しあわせのたね-』は、93年7月1日に8cm CDシングルでリリースされた作品で、今回2024年カッティングで7インチレコードとして初めて復刻される。A面は、元PSY・Sの音楽プロデューサーでゲームクリエーター・松浦雅也のプロデュースによる、声優Giancarlo Bonomiの声をフィーチャーしたファニーなエレクトロビート。B面は、山川によるアレンジ&プロデュースのもと松原正樹(ギター)、伊藤広規(ベース)ら超一流の職人ミュージシャンが参加し、元MILKのM-Rie(宮島理恵)のイノセントなボーカルもヒーリング効果が絶大な、山川マジックが世界を包む奇跡の名曲。

これら3作品はすべてタワーレコード、TOWERmini全店およびタワーレコード オンラインで限定販売される。

山川および今剛、松武秀樹、渡辺満里奈、山木秀夫、鳥山雄司、伊藤広規、髙水健司、松井五郎、原口沙輔から下記のコメントが届いている。

音楽家、山川恵津子は大学を卒業して以来、裏方一筋でいろんな方に作曲・編曲をしてそれを生業としてきた。

シティーポップブームの再来で幻ではなくなった「東北新幹線」も私にとっては編曲というプロの仕事のきっかけを得たいがためのユニット。世の中には私より遥かに多くの楽曲提供をしてる同業者がいるにも関わらず、なぜ今私なのか?!

ベスト盤の選曲には一切関わらずスタッフにお任せしている。加えて2024年のレコーディング作品は親交があるNight TempoチョイスのNight Beat Remixとセルフカバー3曲の初の山川恵津子名義となる曲たちだ。これはただのベスト盤ではない。スタッフの熱い力に押されながらインパクトのある面白い作品集になっているのでぜひ多くの方に聴いて頂きたい。

山川恵津子 2024年3月

えっちゃんのarr.は大好きです。コード進行の組み立て方や和音の積みかたも僕と好みが似ているのでとてもやりやすいんです。こうゆう形でえっちゃんのarr.が注目されるのは大変喜ばしい事ですね。
今剛(ギタリスト)

山川恵津子さんとスタジオセッション仕事を開始したのは1983年頃からだったと記憶しています。まだまだアレンジャーが男性社会で構成されている中で、特に女性アーティストに対する山川さんの斬新な作曲・アレンジは彗星のごとくキラキラと輝いています。ちょうど世の中がシンセサイザーもPCもデジタル時代(CDの発売、MIDIの発表)が始まり日本の音楽制作も打ち込み時代に突入した時でした。

山川さんとの録音は先ずアレンジスコア譜面が3〜4日前に送付され打ち込み事前準備が完璧で、スタジオ作業時間削減に寄与しました。よって… 山川・松武とのプロジェクト名は「ダンドリーズ」と呼ばれていました!

松武秀樹(シンセサイザー プログラマー/公益社団法人 日本芸能実演家団体協議会 常務理事/一般社団法人 MPN 演奏家権利処理合同機構 副理事長)

なんというCDができてしまったんだ!とドキドキしています。初期・渡辺満里奈の楽曲イメージは、まさに山川恵津子ワールドで、洒落ていて品がある大好きな世界でした。時を経て、改めて山川さんの仕事を聴くと今も色褪せないときめきを感じます。このCDが宝物になることは間違いない!

渡辺満里奈

えっちゃんのアレンジは人柄通り 穏やかでありつつも、華やかで 心地よいアレンジ
プレーヤーの意思を尊重してくれるアレンジで 毎回いい作品が出来たと満足して帰ります
そんなえっちゃんとの思い出の作品が これほどあるとは改めて驚き 時代を作った、誰しも通ったであろう 多くの作品が発表されるということで 僕もとても嬉しい気持ちです えっちゃん、おめでとう

山木秀夫(ドラマー)

まだ東京の特定の場所にしか音楽制作の拠点がなかった1980年代、「えっちゃん」とは多くの作品に関わらせてもらいました。とにかく洋楽至上主義だった当時、様々なエレメントを吸収した作編曲は「えっちゃん」独自の和製ポップスに昇華していたと思います。特に女性シンガーを輝かせるスキルはまさに山川ブランドと言えます。

鳥山雄司(ギタリスト/音楽プロデューサー)

1980年代から山川恵津子さんの作・編曲の楽曲に演奏で多く関わらせてもらいました。
エッちゃんの革新的なアレンジの数々の曲をプレーをするのは、面白く、楽しく、ウキウキするものばかりでした。今で言う「Jpop」の真っ只にいたエッちゃんの『編曲の美学』の世界観を今この時期に改めて光を当てて聴けるのは嬉しいです。

伊藤広規(ベーシスト)

山川恵津子さん、記念のCD発売おめでとうございます。最近はご無沙汰していますが、彼女がアレンジした曲もたくさん弾かせていただきました。また、作曲家としてもピアニストとしても大好きでした。彼女のアレンジした曲のイントロや間奏などのメロディーが美しくて印象に残っています。ピアニストとしてもタッチや音色が綺麗で、サウンドも素晴らしくて。彼女も選ばれたミュージシャンの一人だと思います。これからも益々のご活躍を。

髙水健司(ベーシスト)

豪華で個性的な作品群を見ると山川恵津子と言うクリエイターと出会い、同じ時代を生きた幸運を感じます。アナログからデジタルへ様々な変化と戦いながら頑張りましたね。その足跡はOnly oneの輝きです。

松井五郎

一生の内に生み出せる作品の数は限られており、そのペースはゆっくりでも良いし、途中で辞めても良い…
不思議なことに、こうしてワークスがまとまってコンピレーションになる程の膨大な数の作品を世に生み出す人間は、本当にごく僅かになってしまいます。更にはその内容の殆どが同じ濃度、同じ熱量、同じ密度の良さと色と癖が保たれていることなど中々無い。
しかし、そういったCDは無いかと人に聞かれれば僕は今後、このコンピレーションを勧めるでしょう。
同じ音楽家の先輩として恵津子先生の作品、恵津子先生自身の情熱を僕はひたすらに尊敬しています。
ここまで音とリズム、ハーモニーに情熱を持った方に出会うのは初めてでした。
そして皆様、恵津子さんは今後も生み出し続けるつもりでいらっしゃいます。
まだ新しい音を、表現を探して、更に探求を続けて、それを止める気配など微塵も感じません。
止まらない創作が恐ろしい。今後の先生の作品を、そして「山川恵津子の仕事II」の発売を心より楽しみにしております。

原口沙輔(音楽家)

タワーレコードは、山川の創造と革新性を再評価するとともに、その素晴らしい作品の魅力を紹介していく。

なお3作のリリースにあわせて、彼女の著書「編曲の美学 アレンジャー山川恵津子とアイドルソングの時代」も5月17日(金)にDU BOOKSから刊行される。アルバムとともに、ぜひ読みたい一冊だ。

<タワーレコード音楽メディア〈Mikiki〉ページ>

https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/37392

<タワーレコードオンラインページ>

https://tower.jp/article/news/2024/04/12/n101